■□ 王道通信 □■ Vol.37
目次
1...専業大家の独り言 〜 元・大地主さんのリベンジ
2...会員インタビュー(4)
3...編集後記
1...専業大家の独り言・白岩貢
◇元・大地主さんのリベンジ
アパート専業大家・白岩貢
- 王道初のRC(鉄筋コンクリート)マンションの企画が、神奈川県のある駅前の土地でスタートします。
施主の方は、地元でたくさんの土地を所有していた大地主さん。
しかし、道路の収用にひっかかって一番いいところをもっていかれたり、売りやすいところから切り売りしたり。
10年ほど前にも、まとまった土地を1億数千万円で売却し、兄弟で分けそうですが、家族の方が事業で失敗したり、子供の教育費に使ったりして、いまでは全部なくなったそうです。
オンリーワン勉強会への入会にあたり、お会いしたら「お金って、残らないんですね」とのこと。
現在は、他の兄弟の方も含め、基本的に年金暮らしをしていらっしゃいます。
本当に大地主でも、うかうかしていると何も残らないのです。
現在、わずかばかり残った土地の中で唯一、価値がありそうなのが、駅前にある50坪の土地です。
キャッシュは全然ないけど、これで何かできないかというのがその方の意向でした。
さっそく、我らが「王道チーム」に相談し、小櫻さんが7階建てのRCマンションを考えてくれたのです。
1階は店舗で、2階から7階に40m2弱の1LDK、1DKを18戸。
商業地なので、容積率を有効に生かすには、やはりRCとなりました。
RCの設計経験の豊富な小櫻さんによれば、RCも設計次第ではそれほどコスト高にはならないといいます。
むしろ、耐震性、遮音性などに優れ、銀行融資も35年まで可能。
プランは当然、小櫻さんらしいアイデアが盛り込まれました。
駅前ですが、あえて20m2ほどのワンルームではなく、40m2弱の広めにして、LDKは10畳以上、タイプによっては16畳もあります。
さらに、4階以上の住戸では、玄関を入ったところに6畳程度のフリースペースを設け、フリーランスで仕事をする人や、趣味のスペースとして利用したい人にはぴったりです。
宮下さんの査定では1室月9万円程度可能と出ました。
表面利回りは10%以上見込めますから、建築費はほとんど銀行融資でまかなえるでしょう。
立地の良い土地さえあれば、自己資金がなくてもアパートや賃貸マンションを建てることは十分可能です。
しかも、将来にわたり競争力のある物件をつくり、安定したキャッシュフローを生み出せれば、数年後、次の土地を購入することも夢ではありません。
ちょっと意識を変えることで、元・大地主さんが再び地主兼大家さんとして復活する、いわば“リベンジ”が可能なのです。
2...会員インタビュー(4)
- 今回の会員インタビューは、30代で大企業を退職。
大家として人生の新たな可能性にチャレンジしているDさん(30代)です。
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Q:不動産投資を始められたきっかけは?- 私は以前、サラリーマンでした。
会社の中では、上から言われたことをやっているだけ。
従業員という立場で仕事をしていることを、定年までずっと続けていくのはどうしたものかなと思っていました。
それで、いろいろ本を読んでいるうちに、「大家というのは、ひとつの事業経営である」という説明があり、大家業というものを勉強してみたいなと思い始めたのです。
まず、ワンルームマンションの1室を購入しましたが、ワンルームマンションでは、1棟のマンションを他の人と共同で共有するということで、個人ができることは少ないんですよね。
そこで、次の段階として、小さくてもいいから土地から購入してアパートを建て、大家自身がすべて管理運営するやり方に移りました。
これまで「王道チーム」のサポートで2棟を建て、さらにもう1棟、建設中です。
- 私は以前、サラリーマンでした。
- Q:「勉強会」に入った理由は?
- いま言ったように、ワンルームマンションの1室を持った時に、自分は何も勉強してなく、マンション1室の経営自体も知らないことに気づいて、無駄な投資、心配な投資をしてしまったことに愕然としたのです。
それで本を読んだり、講演会に参加したりして勉強を重ねるうち、インターネットで「勉強会」の存在を知り、すぐ入会しました。
- いま言ったように、ワンルームマンションの1室を持った時に、自分は何も勉強してなく、マンション1室の経営自体も知らないことに気づいて、無駄な投資、心配な投資をしてしまったことに愕然としたのです。
- Q:サラリーマンの不動産投資について、どう考えますか?
- 小さく始めて、今2棟アパートを持ってみた経験から言うと、意外に普通のサラリーマンでも、しっかり勉強し、銀行から融資を受けることによって、アパートを持てる可能性があります。
その事をぜひ、多くのサラリーマンのみなさんに知ってもらいたいですね。
また、実際に大家業をやってみて、銀行との交渉、入居付の不動産会社との付き合い、建物の管理、入居者からのクレーム対応まで、小規模とはいえアパート経営は事業経営そのものであり、とても面白いなと感じています。
専業大家になるかどうかは別として、ひとつの事業を経験することは、どんな仕事であれ参考になる点が多いと思います。
- 小さく始めて、今2棟アパートを持ってみた経験から言うと、意外に普通のサラリーマンでも、しっかり勉強し、銀行から融資を受けることによって、アパートを持てる可能性があります。
編集後記
- これまで、本田宗一郎のことは詳しく知りませんでしたが、先日、必要があって少し調べていたら、やっぱりすごい人ですね。
高等小学校を出て、湯島の自動車修理工場で修行。
のれんわけで浜松市に店を出したものの、30過ぎでエンジンのピストンリングの開発に挑戦。
その後、三河地震で工場が潰れたので、1年間「人間休業」。
終戦後、本田技術研究所を設立して、世界的大企業に育てあげました。
彼がよく言っていたのは「チャレンジしての失敗を恐れるな。何もしないことを恐れろ」ということ。
ある新製品のアイデアを技術者が提案しに来たとき、あまり儲かりそうになく、会社にとってのメリットも不明でしたが、「それは面白いの?」という質問に「もう、めちゃくちゃ面白いです」と技術者が答えたら、「じゃ、やってみろ」と指示したそうです。
「面白いかどうか」というのは、別に趣味や遊びに限らず、仕事や投資においても成功の鍵を握っているような気がしました。
(古井)